「推し」ってなんなんだ
推し
最近ではもうすっかり定着した「推し」という言葉。自分が好きな人物、といった意味で使われるようだ。どうやらもともとアイドルファンの間で使われていた言葉らしく、推しメンバーを指す言葉だったようだ。グループに対しての好き、とその中のメンバーに対する更なる好き、を区別するものなのかな、と納得した。ネット上の表現としては便利そうだ。今ではよく見かける普通の言葉になったと思う。
「推し」って言葉、なんか嫌い
しかし私は個人的にこの言葉が好きになれない。思考の老害化が進んでいると言えばそれまでだが、なぜなのかを考えてみた。
まず意味が正確でないために広くなりすぎていて、通常の「好きな」との差がない使い方で使われることに違和感を覚える。「私の推しのキャラ」は「私の好きなキャラ」とどう意味が違うのか。
そのせいもあって「推し」と言う言葉を自分で使いたい、と思わないのがこの言葉を好きになれない一番の原因だと思う。私がアイドルグループのようなものがそもそも好きでないということも関係しているのかな、と思った。集団の中の一人を推す、と言う行為をしない以上、好きと言う言葉を言い換えるしかないわけで、なら使う必要もないよねということだ。
だがここまで考えて、これは自分が使いたくならない理由であって、それがこの言葉を嫌う理由とは直結しないと思った。
好きという言葉を置き換える「推し」
積極的に「推し」を使っている人は「好き」というよりいいやすいから「推し」と言おう、と感じていると仮定しよう。これは日本人の奥ゆかしさが発揮されてしまっていると思う。言葉にするのが難しいのだが、愛してると言わずに好きと言うように、「(人物に対する)好き」が日常的に使わない言葉にされてしまうような感覚がした。
結局、よく分からない言葉に自分の語彙が侵略されているような感覚がこの言葉に対する違和感の正体なのかなと思った。よくわかりません……。
最近読んだ漫画 2019/3/9
ザ・ファブル(17)
気が付いたら17巻も出てた。最初からずっと面白いので映像化されると思っていたが、近々映画が上映されるようで、是非とも観たい。
今回は小競り合い程度で落ち着いた雰囲気だったが、次巻あたりドンパチしそうな感じなので続きが気になる。
本当は最強の主人公が周りに悟られないように普通の生活を歩む!というと最近のラノベでありそうな設定だが、丁寧な描写でリアリティ(殺し屋のリアリティなんて実際にはわからないけど……)があり、とても面白い漫画だと思う。おすすめ
本好きの下剋上 第三部(1)
本好きの下剋上は非常に好きな作品なので購入。原作もなろうで読んでいて、一時期は余暇を全てこれを読み進めることに充てていたほどだった。
『本好きの下剋上』は本当に長いので、今までのペースでコミカライズを続けると完結までに約30年かかるのです。(作者あとがきより)
このあとがきを見た時は少し笑ってしまった。第一部の漫画家さんには第二部まで担当してもらって、第三部からもう一人の方にコミカライズしてもらうようだ。ただし、その計算だと二人で並行して連載したとしても15年かかりそうなものだが……。
第三部以降は特に作画コストが高そうなストーリーが続くので大変そうだが、私の好きな作品なのでコミカライズも頑張ってほしい。
本好きの下剋上?司書になるためには手段を選んでいられません? 第三部「領地に本を広げよう!1」 本好きの下剋上 第三部
- 作者: 波野涼,香月美夜
- 出版社/メーカー: TOブックス
- 発売日: 2019/02/01
- メディア: Kindle版
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異世界居酒屋「のぶ」(8)
この作品の魅力はやはり雰囲気がいいという点に尽きる。どこがいいのかと聞かれると微妙に困るのだが、なんとなく良いのだ。だから他人に強くおすすめするほどではない気がするのだけど最新刊が出るとつい買ってしまう。
小説王(1)
原作を知ってるわけでもないが、面白そうだったのでなんとなく読んでみた。シリアスでまあまあ面白かったが、長くなると面白くなくなりそうなので、2~3巻ぐらいで綺麗にまとめてくれれば良い作品になりそう。
アダマスの魔女たち(1)
適当に買って読んだが、えっち系コメディだった。射精すると宝石が出てくるという設定なのだが、想像するとこっちまで痛くなりそうだ。 細かい設定はどうでもよさそうな割には理屈っぽいので読んでて面倒くさかった。謎パワーで押し切るか、考証してリアリティを出すかどっちかにして欲しいものだ。
最近読んだ漫画 2019/3/1
BLUE GIANT SUPREME(7)
非常にエモいジャズ漫画。第二部もいつの間にか7巻目になるんですね。内容的には通常運転という感じで良いです。いつもより続きが気になる終わり方でした。
BLUE GIANT SUPREME (7) (ビッグコミックススペシャル)
- 作者: 石塚真一
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2019/02/28
- メディア: コミック
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GIGANT(3)
巨大化するAV女優漫画。二巻の山場からの続きになっていますが、私は「こういう超常現象が起こったときの現実の反応」みたいなシーンが好きなので、現実的かはさておき面白かったです。この作品は結構がっつりとエログロがあるので人におすすめするにはハードルが高いですね。
単語として、GIGANTとGIANTってどう違うのか気になったのでちょっと調べてみましたが、両方ともギリシャ神話の巨人族(ギガース)が語源だとされていて、意味も同じように巨人族的な意味で違いがわかりませんでした。二通りあるというだけで違いはないのかも知れません。
豚公爵に転生したから、今度は君に好きと言いたい(2)
この作品は読み始めた時はあまり期待せずに流し読みしてたんですが、よく読んでみるとヒロインも可愛いし話が面白いということで単行本を買うほど好きになってしまいました。特に8話の主人公がかっこよすぎて惚れました。
気に入ったので原作も読んでみようと思ってカクヨムの原作を読んだんですが、結構大幅にストーリーが違うみたいですね。(まだ全部は読んでません。)
豚公爵に転生したから、今度は君に好きと言いたい 2 (MFコミックス アライブシリーズ)
- 作者: fujy,合田拍子,nauribon
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/02/23
- メディア: コミック
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まったく最近の探偵ときたら(5)
探偵ギャグ漫画。探偵と言っても推理要素はほとんどなく、全編を通してギャグをかましています。勢いと雰囲気で押し切るギャグで笑えるので好きです。合う合わないはあると思いますが、1巻だけでも読んでみて雰囲気が合っていたらおすすめです。
ライドンキング(1)
ありがちな異世界転生物かと思いきや内容がちゃんとしていて、読んでみると面白いです。強いおっさんが自らの欲望のために戦う漫画は大体面白いのでこの漫画も面白いですね。
モンスター娘のお医者さん(1)
絵柄が世界観とよくマッチしていて良いです。内容も考証されてる雰囲気が出てて良いと思います。
最近読んだ漫画 2019/2/26
大樹海のモンスターパートナー(1)
大樹海のモンスターパートナー 浄化スキルで魔物保護生活 1 (MFC)
- 作者: 藤村勇太
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/02/22
- メディア: コミック
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よくある異世界転生ものっぽいですが、いわゆる「お約束を全て理解した主人公」ではなく、一般人としての心情、思考の描写が丁寧で面白いです。
まだ1巻の段階では話の先が見えず、どうなるかわかりませんが、ここまでのお話が面白いのは間違いないので、これからにも期待しながら次巻を待ちたいと思います。
巻末の作者あとがきにもありますが、漫画の絵としては技術面であまり優れているとは言えないので、絵で人を選ぶかもしれません。
テトラさんの鬼姫実況(1)
現代日本でゲーム実況youtuberの漫画。ゲーム実況あるあるを楽しむ作品なのかテトラさんを愛でる作品なのかよくわからず、どっちつかずな印象を受けました。
内容としては、名称は変更しているものの、ちょうど今から2年ほど前(2017年3月~)に爆発的に流行ったPUBGの流れを追っているような形なので目新しさは無く、逆にこれを目新しく感じる層にはゲーム実況あるあるネタが通じなさそうな気がします。
少女悪魔となるには(1)
少女、悪魔となるには 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
- 作者: 八丸真幸
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/01/23
- メディア: コミック
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中世風な世界で魔界の悪魔を呼び出す漫画。硬派なダークファンタジーと思いきやラブコメ的な展開になったりしますが、世界観がしっかりしていてかなり読めます。絵も味があって作風にマッチしていると思います。
悪魔の力を手に入れて妹を生き返らせたい少女と、少女の愛を手に入れて自身にかけられた呪いを解きたい悪魔のお話です。
全体的に緊張感のある展開で続きが気になります。
アシスタントアサシン(1)
アシスタントアサシン (少年チャンピオン・コミックス・エクストラ)
- 作者: 奥嶋ひろまさ
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2019/01/08
- メディア: コミック
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現代日本で漫画アシスタントと殺し屋を両立する青年の漫画。殺し屋の才能以外は冴えない主人公が依頼を受けて悪人を撲殺するお話です。(Assistant Assassinと、重ねたタイトルが面白いと思いました。)
暴力的なシーンでは詳しめに描写されているので、スプラッタ的な楽しみ方をするのだと思うので人を選ぶかな、と思いました。凶器がトンカチで、この手の漫画には珍しいなと感じました。私は銃をバンバン打つより原始的な武器の方が好きなので割と好きです。
鈍色のカメレオン(1)
殺し屋が女装して男を油断させて殺す漫画。
敵役が悪い奴なので殺害シーンはスカっとするかなと思いますが、1巻の中だけでもワンパターン感を感じてしまいました。一発ネタとしては面白いと思いますが、今後の展開にはあまり期待できないかなという感想です。すみません。
僕は君を太らせたい(1)
バイオハザードが起きた日本で自然の物で料理をして食べる、という漫画。野食+ラブコメといった所でしょうか。
日本で大規模な感染症が起きるという設定ですが、基本ギャグ的なノリであまり深刻な描写はされません。ヘビを捕まえて食べたり、そこらへんに生えている草を食べたりと言った話がしたいようで、感染症云々は重きを置いてないようですね。
サバイバル料理ギャグ漫画として読めばそれなりかなと思いました。
図書館の大魔術師(1)
発売して随分経ってますが、非常に好きな内容だったので紹介します。ちなみに1話は公式サイトでも試し読みできるみたいです。
舞台はよくある中世風の世界。王道中世ファンタジーと言ったところでしょうか。本が好きな主人公は"貧民街に住む耳長族"として差別的な扱いを受けています。 しかし主人公はいじめにひたすら耐え、いつか誰かが迎えに来てくれる時を待っています。
学校にも貧民街にも友達はいません。主人公の味方は、唯一の家族である姉と森の動物だけ。この状況で腐らずに生きてるだけですごいと思っちゃいます。
姉に何故学校へ行かなければならないのかを問うシーンでは、理不尽な差別やいじめを受ける学校へ行きたくないという気持ちと、姉はすべて自分のためを思ってくれているという信頼との間で悩んでいたことが伺えます。
(他の貧民街の子どものように働けば学校で差別を受けることもないし、同じ貧民街の子らから疎まれることもないのではないかという気持ちがあると思いますが、主人公は耳長族という生きづらいハンデを背負っているので他の貧民と同じではさらに大変な目に合うと考えた姉の気持ちを理解して、納得したようですね。)
ある日憧れの大都市から司書が村に来ます。集団でいじめられる主人公に割って入り、さらっとかっこいい事を言う司書さん。
と、ここまでが1話の内容なんですが、細かい所までしっかりと作りこまれていて非常に面白いです。最近は色んなレベルの作品が乱発されていて、ちょっと考察すると「あれ、これってなんかおかしくない?」といった気持ちになる漫画も多いですが、この作品は考えれば考えるほど楽しくなる内容でした。
これは読んでもらえればわかりますが、1巻の内容がちょうど第一章のような形になっていて、1巻だけでも非常によくまとまっています。まるで映画を読んでいるような気分になりました。
おすすめです。